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2014 年度 実績報告書

セグメント空間内相転移における核生成制御手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 26289291
研究機関岡山大学

研究代表者

小野 努  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (30304752)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード核生成 / セグメント空間 / 単分散液滴 / スラグ流 / 晶析 / 無乳化重合 / 相転移 / 高分子微粒子
研究実績の概要

マイクロ流路内において非相溶流体を用いてセグメント空間を任意に構築し,そのセグメント空間内における核生成挙動について詳細に検討することができた。特に,従来大型で高価な実験装置を用いなければ精密に核生成速度を計測することが難しかったが,我々の提案するマイクロ流路内晶析技術において,一定時間後の核生成頻度から核生成速度を簡便に算出することが可能なことを見いだした。特に,生体高分子であるリゾチームを微小単分散液滴内で結晶化させると,温度や濃度によって核生成頻度が変化することが明らかとなり,それによって核生成速度を求めることができる。低分子化合物の核生成速度と比較して,高分子ではTwo-step modelで核生成することが最近示されているが,本研究でも同様の挙動を確認することができた。
また,セグメント空間のひとつであるスラグ流を用いると,マイクロ流路内での閉塞を抑制しながら,核生成反応を伴う固体析出反応が実施できることも見いだし,マイクロ流路を乳化重合系へ適用することを実現した。
このように,セグメント空間ならではの相転移現象およびその実用的応用に有用な知見を得ることができ,今後の精密晶析技術や高分子微粒子調製技術の発展に寄与できるものと期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り順調に基礎的な知見を得ることができているため

今後の研究の推進方策

着実に結果が得られていることから,これまで同様に基礎的な知見を深めるために様々な化合物を対象とした本現象の汎用性を高めていく。晶析反応および無乳化重合の反応工学的な検討を行うことによって,実用面での本プロセスの操作性を明らかにしていく。これによって,実プロセスへの応用展開に視野を広げることができ,様々な対象化合物を有する民間企業との連携・共同研究などへと発展させれれば,より研究のスピードが加速するものと期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] マイクロ流路内のスラグ流を利用した無乳化重合による微粒子調製2014

    • 著者名/発表者名
      小野努
    • 雑誌名

      化学工学

      巻: 78 ページ: 477-479

  • [学会発表] Emulsion polymerization using a water-in-oil slug flow in a microreactor2014

    • 著者名/発表者名
      Tsutomu Ono, Takuya Soga
    • 学会等名
      Frontiers of Polymer Colloids 2014
    • 発表場所
      Institute of Macromolecular Chemistry, Academy of Sciences of the Czech Republic
    • 年月日
      2014-07-20 – 2014-07-24

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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