研究課題
本年度は,当研究の最終年度の活動として,当研究の柱となっている以下の3つの課題について詳細なシミュレーション評価および汎用化・実用化を完了するとともに,論文化等による学術成果完成の作業を行った.(i)小惑星近傍の画像ベースの自律誘導航法手法,(ii)太陽光圧と微小重力による強摂動環境下での周回軌道設計手法,(iii)太陽光圧を積極的に利用した姿勢制御(i)については,当研究で開発した画像航法データベース/ビューアソフトウェアに対しJAXAはやぶさ2プロジェクトとの協力のもと,当プロジェクトで使用している高精細な模擬小惑星画像データを入力することで実用性を評価し,2018年度以降に実施を予定している実用研究に繋げられる成果を得た.(ii)については,わが国では未実現の小天体周回技術の実現手法を提唱した.また当検討を通じて得た小天体近傍のダイナミクス・航法誘導技術の知見を,確率論的な取り扱いが可能な軌道制御技術・小天体接近誘導航法技術の考案・提示へと繋げられた.(iii)については日本の深宇宙探査機はやぶさ/イカロス/はやぶさ2のフライトデータをもとに行った一連の理論提唱・数値シミュレーション評価・飛翔結果評価に関する研究をひととおり完成させることができた.上記課題それぞれについて,国内外の学会発表,JAXAの実プロジェクトへの貢献等を通じて成果のアウトプットを行った.また,(iii)については,その学術価値が認められ2017年度市村学術賞貢献賞を受賞した.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 8件)
Acta Astronautica
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