核融合ブランケット材としての90 %濃縮6リチウムの大量製造を目的として,置換クロマトグラフィー法の研究に取り組み,コアシェル型吸着剤の調製と分離性能解析手法の開発を行った.粒径5 μmのコアシェル型担体にBenzo-15-crown-5を液相担持して吸着剤を調製し,内径4 mmのカラムで約4 cmのHETP値を得た.実験データをもとに,供給抜き出しのあるプロセスのシミュレーションを行い,分離パワーを最大とする最適な供給抜き出し割合を評価した.90%濃縮6リチウムを年間100 t生産するための設備は,単純スケールアップによれば,概ね直径50 cmのカラムが35本必要であることがわかった.
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