トカマクにおける低周波モードの運動論的解析を行うために,任意の速度分布関数をもつトロイダルプラズマ中の波動に対する誘電率テンソルを計算するモジュールを開発し,2次元波動伝播解析モジュールと組み合わせてアルヴェン固有モードの線形安定性解析を行った.さらに高速粒子の速度分布関数解析モジュールを拡張し,広いエネルギー範囲の解析を可能にすると共に,現実的な乱流拡散モデルやペレット入射を模擬する粒子源モデルを導入し,燃焼立ち上げ時の運動論的時間発展解析が実現した.その結果,トカマク燃焼立ち上げ時の高速イオン速度分布関数を用いて,アルヴェン固有モードの励起・抑制の自己無撞着な解析が可能になった.
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