本研究では水/金属および金属/水界面におけるトリチウム透過輸送モデルとして、(1) 水中トリチウムの金属への侵入、(2) 金属中トリチウムの水中への放出、(3) (1)および(2)に及ぼす応力負荷の影響を提案することができた。 水中における金属の腐食によって発生した水素ガスに含まれるトリチウムのごく一部が金属の格子間に溶解(侵入)する。金属表面のフガシティ、金属中の水素拡散係数によってトリチウム透過速度が定まることが示唆された。金属を透過してきた原子状トリチウムは再結合して水分子状として放出されることがわかった。また、金属のトリチウム透過挙動に及ぼす応力負荷の影響は小さいことがわかった。
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