固体内酸素が直接電極反応に関与する電池として,(1)電気化学的酸素脱挿入が可能なペロブスカイト型酸化物正極を利用して①Mg電池の研究を行った.正極にSrFeO3を用いた場合80℃で放電すると室温と比較して分極は低下し酸素組成2.5となるまで酸素の引抜きが進行したが,電解質による副反応が顕著になり可逆性はかえって低下した.②Al電池の研究を行った.Ca0.5La0.5FeO2.91を正極とした場合,放電時に酸素組成2.76まで酸素が引き抜かれたが,充電による酸素の再挿入は進行しなかった.(2)FeあるいはCuをドープしたLi2Oの合成に成功し,充放電による過酸化物イオンの生成・消失を確認した.
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