本研究では、従来の集光型太陽電池では活用できない散乱日射をも発電に活用できる新たな集光型太陽電池の集光技術を確立した。まず、非サンベルト地域における散乱日射特性をスカイスキャナーを用いて観測した。次に、この日射特性に基づいて、集光光学系を設計し、試作モジュールを製作し、屋外で実験検証を行った。結果として、日本の気象条件において従来の集光型太陽電池の約1.5倍以上のモジュール変換効率を達成した。さらに、モジュールおよびシステムの低コスト化に向けた方策として、メカニカルスタック多接合太陽電池に本概念を適用し、低倍集光モジュールにするアイデアを検証し、実現可能性が得られた。
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