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2016 年度 実績報告書

小型魚類の社会脳の脳機能地図の作製

研究課題

研究課題/領域番号 26290003
研究機関岡山大学

研究代表者

竹内 秀明  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (00376534)

研究分担者 横井 佐織  北海道大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (10772048)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードオキシトシン / 配偶者選択 / 個体認知
研究実績の概要

性成熟したメスメダカは長時間(3時間以上)見ていたオスを視覚記憶して、そのオスを性的パートナーとしてすぐに受け入れる。一方で、新規に出現したオスを拒絶する傾向がある。このことから、メダカにおいて、オスとの社会的な親密性(Social familiarity)の高さが、メスの「異性の好み」を生み出すと考えられる。本研究では本行動に異常のある変異体をスクリーニングしたところ、哺乳類のオキシトシン(神経ペプチド)のホモログであるイソトシンが個体認知を介した配偶者選択に必要であることを見出した。イソトシンおよびイソトシン受容体(ISTR1)遺伝子が欠損したメスは「異性の好み」が消失しており、新規に出現したオスを性的パートナーとしてすぐに受け入れる。さらに興味深いことにイソトシン変異型オスは「人見知り」に似た社会性障害を持つことを発見した。野生型オスは相手との社会関係(親密性の有無)に関わらず, どの個体に対しても同じように社会的行動(攻撃行動,求愛行動,配偶者防衛)を示す。しかし,イソトシンおよびイソトシン受容体(ISTR1)の変異体オスは,親密性の高い個体(同じ水槽で飼育された個体)に対して社会的行動を示す一方で, 初対面の個体(別の水槽で飼われていた個体)に対して社会行動を示さないことを発見した。イソトシンの哺乳類ホモログであるオキシトシンはげっ歯類では様々な社会行動(養育行動,社会的絆形成等)に関わっている。ヒトへの投与実験からこれらの神経ペプチドはヒトの社会認知機能にも重要な役割を持つことも示されている。本研究は遺伝学的手法を用いてイソトシン(オキシトシン)の作用は魚類から哺乳類まで広く保存されていることを証明することができた

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (2件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] エモリー大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      エモリー大学
  • [雑誌論文] Mate-guarding behavior enhances male reproductive success via familiarization with mating partners in medaka fish.2016

    • 著者名/発表者名
      S. Yokoi, S. Ansai, M. Kinoshita, K. Naruse, Y. Kamei, L.J. Young, T. Okuyama, H. Takeuchi
    • 雑誌名

      Front Zool.

      巻: 13 ページ: 21

    • DOI

      10.1186/s12983-016-0152-2

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Ontogeny and sexual differences in swimming proximity to conspecifics in response to visual cues in medaka fish.2016

    • 著者名/発表者名
      Y. Isoe, Y. Konagaya, S. Yokoi, T. Kubo, H. Takeuchi
    • 雑誌名

      Zool. Sci.

      巻: 33 ページ: 246-254

    • DOI

      10.2108/zs150213

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] メダカの三角関係の分子神経基盤2017

    • 著者名/発表者名
      竹内秀明
    • 学会等名
      I―URIC フロンティアコロキウム
    • 発表場所
      ホテルアソシア静岡
    • 年月日
      2017-03-02 – 2017-03-03
    • 招待講演
  • [学会発表] メダカの恋の三角関係の神経分子基盤2016

    • 著者名/発表者名
      竹内秀明
    • 学会等名
      OCUテニュアトラック研究集会
    • 発表場所
      大阪市立大学
    • 年月日
      2016-12-09 – 2016-12-09
    • 招待講演
  • [学会発表] メダカの個体認知を介した社会行動の神経機構」2016

    • 著者名/発表者名
      竹内秀明
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2016-08-25 – 2016-08-25
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 三角関係(オス、オス、メス)においてライバルへのメスの目移りを防ぐオスメダカ)2016

    • 著者名/発表者名
      横井佐織、竹内秀明
    • 学会等名
      第26回日本行動神経内分泌研究会
    • 発表場所
      ホテル・サンミ倶楽部
    • 年月日
      2016-04-28 – 2016-04-30
  • [図書] 「社会的記憶“異性の好み”を生み出す神経機構」生体の科学2016

    • 著者名/発表者名
      竹内秀明
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      医学書院
  • [図書] 「メダカを用いた“魚類社会脳”の 分子神経基盤の解明」ブレインサイエンス・レビュー20172016

    • 著者名/発表者名
      竹内秀明
    • 総ページ数
      20
    • 出版者
      クバプロ
  • [備考] 岡山大学大学院自然科学研究科(理学部生物学科) 分子行動学研究室

    • URL

      https://sites.google.com/view/molecular-ethology-laboratory/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

  • [備考] Researchmap

    • URL

      http://researchmap.jp/Takeuchi/?lang=japanese

URL: 

公開日: 2022-03-04  

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