ケラタン硫酸欠損マウスやヘパラン硫酸脱硫酸化酵素(Sulf)の変異マウスにおいて、胎生期脊髄ドメインが腹側へシフトするだけでなく、運動ニューロンの産生が亢進し、オリゴデンドロサイトの分化が抑えられた。Sulf1/2は胎生10日目まで底板に発現し、発生とともに背側へと発現が拡大した。これにより底板から分泌されるShhのシグナリングが変化した。ヘパラン硫酸を脱硫酸化することにより、結合しているShhが遊離され、背側に強いShhシグナルを入力すること、この強いShh入力により背側でShh,Sulf1および2の発現が誘導され、さらに背側にShhシグナルが入力されていくことが考えられた。
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