研究課題
本研究の目的は、日本人の3大死因に共通する「血管内皮細胞」の可視化を可能とする新規モデルマウスを作出・解析し、理研BRCに寄託、モデルマウスリソースとして整備することで、3大死因を研究する研究者に広く配布することである。1) 血管新生可視化モデルマウスの樹立昨年度までにFlk1-Nano-lantern BACトランスジェニックマウスを用いて、胎児や新生時の網膜、成獣腫瘍血管新生時の組織に対して、PECAM1などの免疫染色後に、血管内皮細胞のイメージングを行ったところ、既存血管内皮細胞やTip細胞、Stalk細胞のイメージングに十分蛍光の強いラインを選定することが出来た。本年度は繁殖コロニーを十分増やし、LLCがん細胞を移植し、腫瘍血管内皮細胞が化学発光する過程をイメージングすることが出来た。また、Flk1-Nano-lantern BACトランスジェニックマウスからaortic ringを単離し、発芽する血管内皮細胞を長時間発光イメージングすることに成功した。既に論文はScientific Reports誌に受理された。2) 血管新生における新規遺伝子の役割本年度は引き続き、Lrrc33遺伝子ノックアウトマウスの胚発生時の表現型解析を行った。ノックアウトマウスおよび野生型マウスの背部皮下にLLCがん細胞を移植し、腫瘍サイズを測定したところ、腫瘍サイズに有意差は認められなかった。しかし、血管密度は高く、腫瘍血管径も大きいことが判明した。このようなことから、血管径を決定する遺伝子である可能性が示唆された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Sci Rep.
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PLoS ONE
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http://lab.rcals.jp