研究課題
本研究では、CRISPRを用いた実験用ラットにおける新しいゲノム編集基盤技術の開発を目指している。平成26年度は、1)ノックアウト、2)SNP置換、十数塩基挿入ノックイン、3)大規模領域欠失を行った(Yoshimi et al. Nat Commun 2014)。平成27年度は、4)長鎖一本鎖DNA(lssDNA)によるGFPノックイン、5)2ヒット2オリゴ法(2H2OP)による大きなサイズのプラスミドおよびBAC(200K-bp)ノックインに成功した(Yoshimi et al. Nat Commun 2016)。平成28年度は、6)二つのgRNAと長鎖一本鎖(lssDNA)を利用して、マイクロインジェクションの代わりにエレクトロポレーションを利用することで、効率的にコンディショナルラットを作製するCLICK法を開発した(論文投稿中)。また、7)2H2OP を利用することで、蛍光蛋白発現レポーターラットの作製も行った。平成29年度は、8)GFP配列をターゲットにしたgRNAおよびCas9を発現するアデノ随伴ウイルスAAVベクターを作成した。これらAAVベクターによるin vivoゲノム編集を実施した。2H2OP法によりCas9ノックインラットも作製している。最後に、9)これまで開発したゲノム編集技術により、Snca遺伝子G51D一塩基置換ラットを作製した。さらに2H2OP法により、ヒトSNCA-G51D変異型をノックインしたパーキンソン病モデルラットを作製した。ヒトパーキンソン病治療モデルとしての評価を行っている。これまでの研究成果は、論文として取りまとめて投稿している。また、関連する研究内容を査読付き英文論文5編に取りまとめた。CLICK法については特許出願を行い、PCT出願も行っている。その他、招待講演等として国際8回、国内10回の講演を行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 8件、 招待講演 18件) 備考 (2件)
PLoS One
巻: 1 ページ: 13(3)
10.1371/journal.pone.0194812
巻: 12 ページ: e0190150
10.1371/journal.pone.0190150
Brain Res
巻: 1676 ページ: 38~45
10.1016/j.brainres.2017.09.012
J Hum Genet
巻: 63 ページ: 115~123
10.1038/s10038-017-0346-2
Mamm Genome
巻: 28 ページ: 302~314
10.1007/s00335-017-9705-8
http://www.iexas-osaka-u.jp/lab/
http://www2.med.osaka-u.ac.jp/gerdc/