慢性骨髄性白血病(Chronic myelgenous leukemia; CML) 患者の生命予後はチロシンキナーゼ阻害剤 (TKI) の開発によって改善されたが,再発を克服するためCML幹細胞の治療が必要とされている.本研究ではCMLマウスモデルを用いてCML幹細胞の治療抵抗性メカニズムを解析した.その結果,幹細胞特異的なSmad3のSer208のリン酸化がCML幹細胞の自己複製能の維持に必須な役割を担うことを発見した.さらに,当該リン酸化はp38MAPKによって制御されており,CMLマウスモデルを用いた非臨床試験によってp38MAPK阻害剤を投与することで再発を軽減できることを証明した.
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