本研究では、骨格筋分化時の“個”の遺伝子の発現を繋ぐ“群”の遺伝子発現制御を明らかにし、分化における遺伝子発現の秩序形成の解明を目指した。ゲノムマーキングによるヒストンバリアントの取り込みから高次クロマチン構造解析、そして転写活性化に至る過程を解析し、ランダムから秩序だった発現に切り替わるポイントの同定を試みた。結果、骨格筋分化時にクロマチンを構成するヒストン遺伝子を網羅的に同定し組織特異的なクロマチン構造の捕捉を目指した。結果、14種の未知ヒストン遺伝子を同定し、骨格筋幹細胞の時点で、骨格筋分化を制御するクロマチン構造の存在を明らかにした。
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