正確な遺伝子発現は生命現象の根幹であり、その破綻や異常は様々な疾患の原因となる。本研究課題では、最も初期のタンパク質品質管理機構である異常mRNA由来の遺伝子産物の分解機構(NMPD)を解析した。その結果、Hsp70のADP/ATPの交換因子であるSse1がUpf1による短鎖型異常タンパク質の分解促進に必要であり、Sse1とHsp70との相互作用がNMPDに必須であることを見出した。本研究により、ナンセンス変異を持った異常mRNA由来の短鎖型タンパク質分解であるNMPDの分子機構の理解が進んだ。
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