核内受容体PPARgの基質依存的な転写共役因子選択的リクルート機構の解明を目指した. PPARgの基質結合ドメインは,基質結合により転写共役因子結合領域を囲むH3,H4の相対配向を変化させることを見いだした.この解析には,申請者が開発したDIORITE法が効果的に利用された. 転写共役因子SRC1の核内受容体結合モチーフLxxLLを含む2つの領域を対象として,過渡的に形成される低存在率の次構造とPPARgへの結合能の相関を解析した.2つの領域は,C末端部領域とLxxLLモチーフにおいて異なる低存在率構造を持つことが分かった.また,低存在率構造がPPARgへの結合能に密接に関わることも分かった.
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