今後の研究の推進方策 |
膜タンパク質の膜組込みに関わる膜タンパク質YidCならびにSecYEGの構造を昨年度までに,構造を決定した。これらの構造情報を用いて機能解析をすすめるとともに,YidC, SecYEGを含む複合体の構造解析を進める。タンパク質の膜組込み反応を完全に理解するためには,これら巨大な複合体の解析が欠かせない。大腸菌 SecYEG,YidC は同時に過剰発現させることができ(Bieniossek et al., Nat. Methods 2009),大腸菌 SecYEG,YidCを含む複合体は,適切な界面活性剤を選択すれば単離できる(Duong & Wickner,1997,EMBOJ.)。同様の手法によりT.t. 由来YidCと,Secタンパク質を同時に大腸菌に過剰発現させ,精製する系を組む。様々な界面活性剤を検討し,安定に複合体を精製できる条件を探索する。安定に複合体を単離できれば,結晶化へと進める。
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