エンドサイトーシスは細胞外シグナルの受容、栄養供給を通じて、様々な生理機能の制御に必須な役割を果たす。マウス初期胚では「ミクロオートファジー」とよばれる極めてユニークなメカニズムでエンドサイトーシスが進行する。ミクロオートファジーには低分子量GTP結合タンパク質rab7が必須である。rab7を欠失するマウス胚は、初期発生、中胚葉組織を形成する原腸陥入途中で発生が停止する。組織特異的なrab7破壊の結果から、rab7の機能はnon cell autonomousな機構で中胚葉誘導に関与することが示された。rab7変異胚では異所的にWntの負の制御因子が蓄積し、中胚葉誘導が阻害されていた。
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