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2016 年度 実績報告書

視神経軸索投射の層・カラム特異的認識メカニズムの分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 26291047
研究機関東京工業大学

研究代表者

鈴木 崇之  東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (60612760)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード神経生物学 / 軸索投射 / ショウジョウバエ / 神経回路形成 / カドヘリン / リガンド・受容体 / 視神経系
研究実績の概要

ショウジョウバエの視神経系を用いて、神経回路形成の分子メカニズムを解明する目的のため、我々は新規膜受容体タンパク質であるGogoを同定し、その機能解析を行ってきた。Gogoはカドヘリンの一種であるFlamingoと協調して視神経の脳内の層特異的な投射を制御していることを明らかにした。それに加え、Gogoは脳内のカラム(柱)状構造を認識し、規則正しく投射させる機能も担っていると考え、その分子メカニズムを解き明かすことを目的に研究を進めた。
今までの研究の流れとは少し視点を変え、原点に立ち戻り、R8視神経特異的なGogo変異体を作成した。この変異体では、R8軸索がサナギ初期の段階で、M1層に整列してとどまることが出来ず、一時的に深く潜り込んでしまう。さらに、軸索同士の距離を保つことが出来ずにお互いにくっついてしまうR8が頻出した。
しかし、ここまでは今までのGogoの変異体の解析からある程度予想されていたことではある。Gogoのこの二つの機能を解くカギは、Fmiの過剰発現体と変異体の解析に潜んでいた。Fmiの機能解析をサナギ初期において初めて行ったところ、Fmiはフィロポーディアの形成と伸長を促進する機能を持っていることがわかり、Gogoはこれを抑制する機能を持っていることが分かった。このGogoの機能が、サナギ初期でR8どうしがくっつかないように距離を一定に保つことにつながっていると考えられる。サナギの後半でGogoの発現が無くなると、Fmiのフィロポーディア伸長という機能にスイッチが入り、R8がM3に到達することになる。これらのことは、層特異的な軸索投射も、軸索どうしの一定間隔の維持にも、フィロポーディアの活動を抑制するというGogoの機能が深く関係していることを示唆しており、GogoとFmiの真の機能が層・カラム特異的に重要な役割を果たしていることを明らかにしたと考えている。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件)

  • [学会発表] Two receptor tyrosine phosphatases dictate the depth of final axonal stabilizing layer in the Drosophila visual system.2016

    • 著者名/発表者名
      Hakeda-Suzuki, S., Takechi H, Suzuki, T
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会(MBSJ2016)
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
    • 国際学会
  • [学会発表] The transmembrane protein Golden goal recognizes the correct column at the medulla neuropil border during R8 axons targeting.2016

    • 著者名/発表者名
      Takechi, S. Hakeda-Suzuki and T. Suzuki.
    • 学会等名
      第39回日本分子生物学会(MBSJ2016)
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-11-30 – 2016-12-02
    • 国際学会
  • [学会発表] Two receptor tyrosine phosphatases dictate the depth of final axonal stabilizing layer in the Drosophila visual system.2016

    • 著者名/発表者名
      Hakeda-Suzuki, S., Takechi H, Suzuki, T.
    • 学会等名
      日本ショウジョウバエ研究会 (JDRC12)
    • 発表場所
      立教大学、東京
    • 年月日
      2016-09-10
  • [学会発表] The transmembrane protein Golden goal recognizes the correct column at the medulla neuropil border during R8 axons targeting.2016

    • 著者名/発表者名
      H. Takechi, S. Hakeda-Suzuki and T. Suzuki.
    • 学会等名
      日本ショウジョウバエ研究会 (JDRC12)
    • 発表場所
      立教大学、東京
    • 年月日
      2016-09-09 – 2016-09-11
  • [学会発表] Two Receptor Tyrosine Phosphatases Dictate the Depth of Final Axonal Stabilizing Layer in the Drosophila Visual System2016

    • 著者名/発表者名
      Hakeda-Suzuki, S., Takechi, H., Suzuki, T
    • 学会等名
      NeuroFly2016
    • 発表場所
      Crete Island, Greece
    • 年月日
      2016-09-03
    • 国際学会
  • [学会発表] The two protein tyrosine phosphatases Lar and Ptp69D create a safety net in Drosophila photoreceptor axon wiring.2016

    • 著者名/発表者名
      Hakeda-Suzuki, S., Takechi H, Suzuki, T
    • 学会等名
      第39回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-07-21
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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