研究実績の概要 |
次世代を生み出す生殖細胞は動物にとって最も重要な細胞種である。生殖細胞には他の細胞種に比べて多種多様な非コードRNAが発現しており、ゲノムの保護や遺伝子発現制御に機能しているが、大半の非コードRNAの機能は未知である。本研究では、モデル生物のショウジョウバエを用いて、生殖細胞の維持と分化を制御する非コードRNAの分子機能の解析を行った。現在、長鎖非コードRNAについては、バイオインフォマティックス解析と、ショウジョウバエ遺伝学を用いた生体内での解析を組み合わせた論文を執筆中である。
また、ヘテロクロマチンタンパク質 HP1aが小分子非コードRNAであるpiRNAの生合成に機能することを明らかにした研究成果をまとめ、Nature Communications誌に掲載が決定した(共同責任著者)。Ryan Yee Wei Teo, Amit Anand*, Vishweshwaren Sridhar, Katsutomo Okamura, Toshie Kai* (2018) Role of Heterochromatin Protein 1a in pericentric and telomeric piRNA biogenesis in the Drosophila germline. Nature Commun. (in press) *Co-corresponding
本研究費のサポートを受けて、以下の総説を共同責任著者としてGenetics誌に発表した。Ryan J. Gleason, Amit Anand, Toshie Kai*, Xin Chen* (2018) Protecting and diversifying the germline. GENETICS 208(2):435-471 *Co-corresponding
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