ホウレンソウはアカザ科の雌雄異株として知られるが,間性株も見られる.雌雄の決定は性染色体(XY)に座乗する遺伝子ペア(YおよびX) に支配される.間性発現を支配する遺伝子(M)は,Y座と約12 cM隔てて連鎖している.本研究では,ホウレンソウ性染色体をカバーする108 cMの分子連鎖地図を構築した.次いで,Y座に連鎖する220個の遺伝子を同定し,これらの一部は組換え抑制領域に座乗している可能性を示す証拠を得た.アカザ科のテンサイゲノムとの比較から,ホウレンソウの性決定遺伝子はペリセントロメア領域に座乗している可能性が示された.間性遺伝子座乗候補領域を約25 kbpに絞り込んだ.
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