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キュウリモザイクウイルス黄斑系統 [CMV(Y)] 抵抗性遺伝子RCY1の発現量は、CMV(Y)抵抗性の強さと相関する。RCY1発現およびCMV(Y)抵抗性を調節する新規宿主因子の探索するため、キメラタンパク質・病原体因子相互作用解析を行っていたところ、想定以上にイオン強度とpHが相互作用解析の結果に影響を及ぼしていることが判明した。研究の遂行上、目的とする相互作用解析を行うためには、安定した結合条件を検討する必要があることから、最適な結合条件を見い出すために相互作用解析の条件検討を行い、キメラタンパク質・病原体因子相互作用解析を再度行う必要が生じた。そこで、最適な結合条件を見い出すために相互作用解析の条件検討を行ったが、キメラタンパク質と病原体因子が安定的に結合する条件を見出すことはできなかった。
そこで、本申請課題の終了後の研究継続を視野に入れ、CMV系統とササゲ品種の相互作用に関する解析を行った。国内外で栽培されている約200のササゲ品種のCMV黄斑系統[CMV(Y)]に対する応答を解析したところ、接種葉に局部壊死病斑(NLL)が形成されず、ウイルス外被タンパク質(CP)も検出されないエジプト産ササゲ品種(EG)を見出した。CMV(Y)接種EGでは全身病徴も認められず、非接種上位葉でもCPは検出されなかった。さらに、GFP発現CMV(Y)を接種したEG葉では、1細胞レベルでもウイルス複製は認められず、NLL形成に伴う防御応答遺伝子発現も誘導されないことから、EGはCMV(Y)に対して高度抵抗性(ER)を示すと考えられた。さらに、ササゲ品種(EG)のCMV(Y)に対するERの誘導は、CMVのRNA2によりコードされている2アミノ酸残基の種類により決定されていることを明らかにした。
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