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2017 年度 実績報告書

菌糸制御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 26292046
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

仁木 宏典  国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (70208122)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード分裂酵母 / 菌糸 / 二形成 / 温度応答 / 転写
研究実績の概要

分裂酵母族4種の中で、ジャポニカス分裂酵母に固有な252遺伝子のうち248遺伝子について欠失変異株の作成が完了した。この遺伝子欠失株の中から、光と温度の刺激に対する応答について調べた結果、光応答能を失った欠失変異株が3株、温度応答能を失った欠失変異株が1株見つかった。光応答能を失った欠失変異株のうち2株はそれぞれwcs1、wcs2の欠失変異体であった。残りの欠失変異株は新規遺伝子の欠失変異によるものであった。現在のところ、この遺伝子の相同遺伝子は真菌類のゲノムの中には見出せておらず、ジャポニカス分裂酵母に特有の遺伝子である。他方、温度応答能を失った変異体の原因遺伝子はBTB/POZドメインを有する63kDaのタンパク質をコードしていた。これに相同なタンパク質は少なくとも217種の真菌ゲノムに見つかった。温度応答能に関与する63kDaのタンパク質をコードするこの遺伝子をtrj1と名付けた。次にtrj1のmRNAの発現パターンを温度変化の前後で調べた。25度から30度に培養温度を上げると、trj1のmRNAの発現が誘導され、培養温度を上げてから18時間まで直線的に上昇する。その後18時間をかけて元のレベルまでに戻る。次に25度-12時間と35度-12時間のサイクルで60時間にわたって6時間ごとにmRNAの発現量を調べた。その結果、trj1は24時間ごとにその発現量にピークが見られた。trj1の36時間にわたる長周期のmRNAの発現パターンの変動は33度から35度、30度から32度、25度から27度のいずれの温度変化によっても生じた。このことは、この温度応答は温度の変動を感知して誘導されるということを示唆している。またTrj1のタンパク質にアミノ酸置換変異を入れBTB/POZドメインとC末のドメインが温度応答に重要な機能を持つことも明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] The Ras1-Cdc42 pathway is involved in hyphal development of Schizosaccharomyces japonicus2018

    • 著者名/発表者名
      Nozaki Shingo、Furuya Kanji、Niki Hironori
    • 雑誌名

      FEMS Yeast Research

      巻: 18 ページ: 1-1

    • DOI

      https://doi.org/10.1093/femsyr/foy031

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mating response and construction of heterothallic strains of the fission yeast Schizosaccharomyces octosporus2017

    • 著者名/発表者名
      Seike Taisuke、Niki Hironori
    • 雑誌名

      FEMS Yeast Research

      巻: 17 ページ: 1-1

    • DOI

      https://doi.org/10.1093/femsyr/fox045

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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