mRNAの核から細胞質への輸送に関わる因子としてUAP56とそのパラログURH49が存在する。両者は90%以上の相同性を持つにもかかわらず、異なる複合体を形成し、異なるmRNAの選択的輸送に働く。ここでは複合体形成に関わる領域について分子生物学的手法を用いて、またその構造基盤として結晶構造解析を用いて明らかにした。その結果、複合体の形成を制御している領域はNドメインに存在すること、UAP56とURH49の構造はお互いによく似ているもののNドメインとCドメインの配位が異なり、またリンカー部分の構造が異なることを見出した。
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