研究課題
I.栄養・食品成分によるオートファジー調節1) メチオニンによるオートファジー調節の機構:肝H-4-II-E細胞のオートファジーを調節するアミノ酸のうち、アルギニンは活性酸素(ROS)を介さないものと示された。ついで、メチオニンについて調べたところ、mTORC1を介することは明らかになったが、その上流のROSを通るかどうかは確定できず、個別のアミノ酸のシグナリング経路は予想以上に複雑であることが予想される。2) 抗酸化性食品成分による調節機構:抗酸化成分EGCGと同様、レスベラトロールやピセアタノールなどのスチルベノイドも確かにオートファジーを促進することが認められた。若干、よりピセアタノールに強い活性が認められた。3) オートファジー調節における(脱)アセチル化反応の関与:オートファジー形成段階の調節タンパク質LC3の調節にアセチル化―脱アセチル化反応が関与しているかどうか検討した。オートファジーが大きく変動する摂食・絶食の条件下で、抗アセチル化抗体によりLC3のアセチル化状態の検出を試みたが、安定した再現性のある結果が得られなかった。II.抗加齢の調節:寿命タンパク質SIRT1が脱アセチル化酵素であることから、レスベラトロールとSIRT1の関係から、オートファジー調節の重要な調節機構としてのアセチル化の位置付けについて、その詳細を検討した。オートファゴソーム膜画分とサイトゾル画分でのLC3のアセチル化の分布を検討したが、I. 3) での検出手法が十分に確立できず、明確な成果を得るまでに至らなかった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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