研究課題
最終年度も、①供試虫の捕獲・同定と生態調査、②ダニ類の検出・同定と生態調査、③菌類保持器官の探索、④菌類の分離・同定、⑤線虫の分離・同定、⑥相互作用系の解明を継続し、⑦系統地理学的解析も実施した。具体的には、キクイムシ類、カミキリムシ類、クワガタムシ類、ゾウムシ類、ハナムグリ類、キバチ類、ガ類などを、各調査地で見つけ捕り、あるいは寄主木あるいは果実ごと採集し、種同定した。また、生息場所を切開して内部状態を調べ、その習性(分布様式、成育特性、繁殖様式など)も確認した。キクイムシ類については、人工飼育系も導入した。供試虫の体表や生息場所にダニ類が潜んでいないか確かめ、種同定するとともに、習性を明らかにした。例えば、シロテンハナムグリ寄生ダニは、名古屋港の埋立緑地では低い寄生率であり、つくば市周辺では高い寄生率が維持された。共生菌を各種の人工培地を用いて分離・培養、純化した後、形態的および分子的情報に基づいて、種同定と系統解析を行った。キクイムシ類の細胞内に存在する細菌については、直接DNA解析を実施した。さらに、解剖時に線虫も釣り上げて培養し、同様の手法を用いて種同定と系統解析を行った。例えば、ヒゲナガカミキリ族に便乗する細菌食性線虫は、生息域が重なるような条件下での細かい種分化が確認された。新種の発見、分布範囲の確認、特殊な生態の発見に加え、時間的変化や相互作用系の成果も国内外の学会で発表し、論文を作成した。そして、すべの結果をまとめて、⑧森林生態系における共生スパイラル成立関わる統一理論の構築を試みた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 6件、 査読あり 14件、 謝辞記載あり 8件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)
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