研究課題/領域番号 |
26292125
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
向後 雄二 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30414452)
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研究分担者 |
林田 洋一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所, 研究員 (50414454)
斎藤 広隆 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70447514)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | レベル2地震 / フィルダム / 繰り返し載荷 / 動的解析 / 弾塑性モデル / 遠心模型実験 / 振動実験 / 永久変形 |
研究実績の概要 |
平成26年度はその計画において,次の4つの研究項目を挙げた。①繰り返し不飽和弾塑性モデルの構築,②不飽和土繰り返し三軸試験(要素試験),③要素試験のシミュレーション,および④遠心振動模型実験である。研究項目①については,すでに提案したJump移動硬化則を用いた拡張下負荷面モデルに基づくモデルの改善を行った。まず塑性硬化関数の再検討を実施した。これは応力-ひずみ曲線のよりスムーズな遷移を可能にするものである。検討は研究項目③要素試験のシミュレーションを通して行われた。シミュレーションは飽和・不飽和圧密解析の有限要素コードであるGEOCUPを用いて行った。これについては継続して検討を行っている。
研究項目②については,既存の三軸圧縮試験を基に伸張載荷(両振り)も可能なように三軸室の新規作製と載荷装置の改造を行った。現在その試験機を用いた繰り返し載荷試験を実施している。研究項目③はすでに実施した片振り載荷試験の結果をシミュレーションした。その結果除荷時の体積変化挙動について更なる検討が必要であることが明らかとなった。研究項目④については,遠心振動載荷装置の竣工が遅れたために,実験の開始は,平成27年度夏からとなる。現在はその実験の準備として,小型土槽の作製を行った。計画にはなかった研究項目⑤既往の動的解析手法への①モデルの搭載,を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度はその計画において,次の4つの研究項目を挙げた。①繰り返し不飽和弾塑性モデルの構築,②不飽和土繰り返し三軸試験(要素試験),③要素試験のシミュレーション,および④遠心振動模型実験である。①については,おおむね順調にモデル化が行われている。しかし,成果にも記したように,体積変化挙動の再現には改善が必要であり,現在それに取り組んでいる。②と③については順調に研究が進展している。④については,農村工学研究所の遠心載荷装置が調整段階であり,平成27年度中盤からの本格稼働になる。このように,全体を通して研究は若干遅れぎみであるが,人員面も含めて次年度には計画通りのレベルまで回復できると思う。
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今後の研究の推進方策 |
27年度は,遠心模型振動実験を本格的に実施するとともに,解析手法の改善に注力する。実験については,装置自体が新規であるためトラブルも予想される。したがって,時間,人員,経費いずれにしても余裕を持った実験を計画する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度予定していた遠心振動模型実験が,遠心載荷装置の竣工が遅れたために,実行できなかった。そのための人件費等の経費が執行できなかった。上記模型実験は平成27年度実行予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
遠心振動模型実験を効率的に行うための人件費等に使用する。
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