研究課題/領域番号 |
26292187
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
鈴木 誠 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40147484)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 日本庭園 / 造園学 / ガーデンマネジメント / 管理運営 / シビックガーデン / ジャパニーズガーデン / Japanese garden |
研究実績の概要 |
本研究は、日本の国内外に数多く造園されてきた「現代世界の公共日本庭園」(Civic Japanese Garden)を対象として、その現代市民社会における存在意義並び に、維持管理・運営管理と利活用の現代社会におけるあるべき姿を調査し整理することを目的としている。 平成27年度の当初計画では、日本国内外の日本庭園を対象とした管理者へのアンケート調査の実施(本調査)であったが、事前調査において回答の回収率が低調であったため、調査方法を若干改良して実施した。すなわち、単に調査票を送付して回答を得るよりも、現地調査しつつ管理者などへのヒアリング調査を主とし方法の採用である。 今年度の研究実績としては、日本国内外の公共日本庭園を対象として、以下のように大きく2つに集約される。 1.日本国外においては、日本庭園の設置例が多く、その庭園内容も多様なドイツにおいて現地調査を実施した。ドイツの30庭園の調査結果については、速報として(公社)日本造園学会関東支部大会(2015年11月、東京・日比谷)において3報に分けて発表した。 2.日本国内においては、関東地域の公共日本庭園の現況を整理し、さらに東京都内の公開日本庭園(80数庭園)の現況調査を進め、その内容を北米日本庭園協会総会 NAJGA2016 (2016年3月、フロリダ・USA) にて発表した。この発表はミニシンポジウム形式(1セッション90分)にて「UTILIZING CIVIC GARDENS IN JAPAN」と題し、主旨説明のほか3つのプレゼンテーション(研究発表)から構成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NAJGA2016の開催が当初の2016年10月頃開催から、日本の2015年度中(2016年3月)となったため、海外の日本庭園のアンケート調査を集約実施するよりも、日本国内の公開日本庭園の調査結果の集約とその公表を先行させた。これにより、国内外の研究者ほかに本研究の目的と研究の意義が周知されてきた。その結果、今後の調査研究への理解が得られ、また協力も得られる状況が生まれたと認識している。
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今後の研究の推進方策 |
ほぼ当初の研究実施計画に基づき、本研究課題を推進する予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度使用予定であった、調査旅費、研究発表旅費並びに謝金等の支出が当初計画より少なく済んだため。また、資料収集・整理のアルバイト経費についても、研究担当者が自身で実施したため、支出が少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度へ繰越した使用額については、当初計画のとおり今年度実施予定の現地調査旅費、アンケート調査準備・実施・回収整理などの アルバイト経費として使用予定。
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