ミトコンドリア局在プロテインホスファターゼPGAM5は、ミトコンドリアの機能低下を感知し、それに対する適切な細胞応答を制御する分子と予想されている。本研究では、PGAM5が2量体をベースとした12量体として活性を発揮すること、PGAM5がストレス応答性の脂質代謝調節に働くこと、アポトーシスやマイトファジーの過程で切断を受けたPGAM5の一部が核に移行し、選択的pre-mRNAスプライシングの制御に関わることを明らかにした。これらの結果は、PGAM5がミトコンドリアストレスに対する細胞応答の新たな制御因子であることを示している。
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