研究課題
C型レクチンは、糖鎖を認識する膜タンパク質の総称で、細胞外の糖鎖結合領域(CRD)と呼ばれる領域で糖鎖を認識する。私たちはこれまでに、C型レクチンファミリーに属するDectin-1とDectin-2が、それぞれ特有の真菌細胞壁糖鎖を認識することにより真菌感染防御に重要な役割を果たしていることを明らかにしてきた。本研究では、1)異なるC型レクチンのcollaboration機構の解明、2)新規C型レクチン遺伝子改変動物の作成と解析、を行うことにより、真菌感染防御の分子機構を個体レベルで包括的に明らかにすることを目的とした。昨年度までに、3系統の新規C型レクチン欠損マウスの作成に成功しており、本年度は個体レベルでの解析を行った。その結果、Dectin-1、Dectin-2以外のC型レクチンが真菌感染防御に関与している可能性が示された。そこで、これらのC型レクチンが認識する病原体リガンドや、細胞内シグナルなどの探索を進めている。さらに、異なるC型レクチンのcollaboration機構を解明するため、数種類のC型レクチンを強制発現させた細胞株を単離した。これらの細胞株を用いて細胞生物学的解析を行ったところ、それぞれのC型レクチンは発現に特異性を持っている可能性があることが示唆された。今後は、これらのC型レクチンが真菌を認識する機構を解明するとともに、個体内での病原体排除機構に関しても解析を行う予定である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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