研究課題
1)IL-7/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCGの効果IL-7/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCG(rBCG-IL-7/Ag85B)を作成してウェスタン法、IL-7-dependent cell line 2E8を用いたバイオアッセイでAg85B融合IL-7蛋白質産生を確認した。rBCG-IL-7/Ag85Bをマウスの静脈内に投与して菌数、細胞動態を解析したところ、菌数はコントロールのrBCG-IL-7/Ag85Bと差はなかったが、感染後7日目でのIL-17A産生γδT細胞の数がrBCG-IL-7/Ag85B投与群で有意に増加していた。感染21日目のPPDおよびAg85B特異的CD4+Th1細胞もrBCG-IL-7/Ag85B投与群で有意に増加していた。BCG感染後に増加するIL-17A産生γδT細胞はVγ4、またはVγ6を発現しており、Vγ4/Vγ6 knock out(KO)miceでは、rBCG-IL-7/Ag85B投与群でCD4+Th1細胞の増加がみとめられなかった。以上の結果より、rBCG-IL-7/Ag85BはIL-17A産生γδT細胞を増加させることより、結核感染防御に重要なマイコバクテリア特異的CD4+Th1細胞を増加させることが明らかになった。2)IL-21/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCGの効果IL-21/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCG(rBCG-IL-21/)を作成してウェスタン法とELISAでAg85B融合IL-21蛋白質産生を確認した。rBCG-IL-7/Ag85Bをマウスの腹腔内に投与して菌数、細胞動態を解析したところ、菌数はコントロールのrBCG-IL-21/Ag85Bと差はなかったが、感染後7日目でのIL-17A産生γδT細胞の数がrBCG-IL-21/Ag85B投与群で有意に低下していた。その低下するIL-17A産生γδT細胞はVγ6を発現しており、BCG感染マウスのγδT細胞を取り出し、in vitroにIL-21を加えるとVγ6 IL-17A産生γδT細胞が選択的にアポプトースをおこすことがわかった。
2: おおむね順調に進展している
IL-7およびIL-21/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCG の作成をし、そのBCGに対する早期の免疫応答を検討した。
1)マイコバクテリア感染防御機構のIL-21の役割IL-21/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCGをマウスに投与して、長期間の抗原特異的T細胞の推移を検討する。結核菌に対する感染防御効果を検証する。2)マイコバクテリア気道感染防御機構のIL-7の役割IL-7/Ag85B融合蛋白質産生レコンビナントBCG rBCG-IL-7をマウスに投与して、長期間の抗原特異的T細胞の推移を検討する。結核菌に対する感染防御効果を検証する。
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