研究課題
MB49膀胱腫瘍を接種して、1,8,15,22日目にMycobacterium bovis Bacillus Calmette-Guerin(BCG)を膀胱内に投与すると生存日数が有意に延長した。IL-15/Ag85B融合蛋白質産生BCG(rBCG-IL-15/Ag85B)投与群ではさらに生存日数が延長した。NK 細胞とCD8+T細胞の著名な増加がrBCG-IL-15/Ag85B投与群で認められた。以上の結果からrBCG-IL-15/Ag85Bの抗膀胱腫瘍効果に有効であることがわかった。次にIL-21 receptor欠損(IL-21R KO)マウスにBCG-OVAを気道感染させて経時的な解析を行った。肺のOVA特異的 PD-1-KLRG1+ エフェクター CD8+T細胞の絶対数は、感染後IL-21R KOのマウスで有意に減少していた。一方、OVA-特異的 PD-1+ KLRG-CD8+ T 細胞数はwild type(WT) マウスと変化はなかった。移入実験より、IL21-R KO OT-I細胞の移入実験から、CD8+T細胞上のIL-21RがエフェクターCD8+T細胞の増殖に重要であることがわかった。次にAg85Bを分泌するrBCG-Ag85Bを対照として、rBCG-Ag85B-IL-21をマウスに気道感染させて解析を行った。対照と比較し、rBCG-Ag85B-IL-21を感染させた時に結核抗原特異的なエフェクターCD8+T細胞数が増加した。以上の結果からIL-21はBCG感染後のエフェターCD8+T細胞の産生に重要な役割を示し、感染防御に働くことを示した。一方で、PD-1+KLRG-1-CD8+疲弊T細胞の産生にはIL-21は影響しないことがわかった。IL-21シグナル経路はエフェクターCD8+T細胞の産生を促進し、疲弊CD8+T細胞の相対的役割を低下させると考えられる。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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