研究課題
研究分担者當間によって構築されたiR-netには全国45施設が加盟し、11000例以上のRA症例がNinJaに登録されている。本研究は相模原病院をはじめとする25施設の倫理委員会によって承認された。RA約900例と皮疹・肝障害・腎障害・血球減少・悪性リンパ腫発症RA各々約100例のゲノムDNA検体収集を目標とし、これまでにRA900例以上のゲノムDNAが採集された。対象患者から末梢静脈血約7mlを採取し、採取された血液からゲノムDNAを抽出した。採血又は抽出の際上記検体の連結可能匿名化を行い、一部を国立病院機構相模原病院で保存し、残りを東京大学に送った。いずれの施設においても、内鍵つき保管庫で検体を保管している。採集されたゲノムDNA検体530については東京大学と相模原病院で全ゲノム上70万SNPとHLAのタイピングを行った。解析に必要な臨床情報とは、基本患者情報(年齢・性別・診断・発症年齢等)や、皮疹・肝障害・腎障害・血球減少・悪性リンパ腫等の有害事象や、診療過程・アンケート・問診等で得られる症状・検査所見・薬歴等である。「薬剤誘発性ILD発症RA例」 対 「非発症RA例」の比較でGWASを行った結果、薬剤誘発性ILD発症に関する関連解析で最小のP=1.76X10-7であった。現在も検体収集である皮疹・肝障害・腎障害・血球減少・悪性リンパ腫についても同様の遺伝解析を行う予定である。
2: おおむね順調に進展している
検体の収集はおおむね順調に進んでおり、平成27年度に行う予定のMTX誘発性ILDの疾患感受性アレルA*31:01のTgマウスを作製し、系統を樹立する準備もできている。
今後もRA症例の検体収集を確実に続けながら、平成27年度にはMTX誘発性ILDの疾患感受性アレルA*31:01のTgマウスを作製し、系統を樹立することを予定している。
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