研究成果の概要 |
本研究では、エリスロポエチン(EPO)とその受容体EPORを介する臓器合併症、ことに腎症の機序解明を目指し、糖尿病臓器合併症の共通進展機序である炎症、線維化に着目した。ヒト培養血管内皮細胞を用いて高糖,EPO投与有無による網羅解析とそこから得られる特異的応答分子機構を検討した。新規パスウェイとしてthioredoxin interacting proteinなどインフラマゾーム活性化につながる経路を同定した。一方、EPO投与により炎症、線維化シグナル、サイトカイン発現の低下を確認した。これらより、EPOはその受容体を介して、炎症、線維化カスケードの制御を行い病態に影響を与えている可能性がある。
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