研究課題
非代償性肝硬変では原因除去後も線維化改善せず進行性である症例を経験し、こうした症例に線維化改善と再生促進を目指す肝再生医療への展開が望まれている。自己骨髄投与療法(ABMi療法)は本邦で最も行われている細胞療法であるが、骨髄細胞はヘテロであり有効な細胞とそのメカニズム、投与後の動態など未解明の部分がある。今回我々はヘテロの細胞中の骨髄細胞中の間葉系幹細胞(MSC)とマクロファージ(BMM)を用いてin vitroおよびin vivoでの線維化改善、再生促進のメカニズムに迫った。我々はin vitroでの発現解析から両細胞を同時投与すると効率よく線維化改善が起こる可能性を考えその証明のために両細胞を50:50で混合投与(50/50)を行い(各1×106個/匹)、仮説通り両細胞の投与で効率よく四塩化炭素(CCl4)誘導肝硬変モデルにおいて効率よく肝線維化改善再生促進が行われることを発見した。また、投与した細胞動態観察にGFP陽性のBMMとDsRed陽性のMSCを用いて二光子励起顕微鏡によるLive Imagingを行いMSCは主に肺にトラップされ、マクロファージが主に肝臓に行くことを初めて突き止めた。投与後の線維化改善、再生促進のメカニズムでとして、M2に極性変化したマクロファージが重要な細胞であることも突き止めた。投与マクロファージはM2方向に極性変化し、線維溶解に関わるMMP群を強く発現するようになり、また貪食能力も強くなり、壊死肝細胞を貪食し肝再生因子のoncostatin Mなども産生することを明らかにした。更に投与細胞ばかりでなくホスト側の好中球・単球も細胞投与後肝内に動員され線維化改善・再生促進因子に深く関わることを突き止めた。本研究により、肝硬変の細胞療法のメカニズムの不明瞭な部分が解明に向け大きく前進し、今後細胞療法を展開する上で重要な指針を与えるものと考える。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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