B型、C型肝炎ウイルス(HBV, HCV)の持続感染は本邦における肝硬変・肝癌等の大きな要因であるが、その感染性の種特異性から解析が困難な問題があった。本研究ではヒトiPS細胞から肝細胞を誘導し、HBV感染解析系を構築する目的で、1. HBV感染受容体の高発現型ヒト肝細胞の作製、2. 肝細胞の高機能化を担う遺伝子のスクリーニング、といった研究を行った。その結果、Ntcpを強制発現したヒトiPS細胞由来肝細胞で効率的にHBVが感染・増幅することやKLF15が肝細胞の高機能化に重要なことなどを見出している。
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