研究分担者 |
半田 知宏 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10432395)
小寺 秀俊 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20252471)
平井 豊博 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20359805)
劉 莉 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50380093)
三嶋 理晃 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (60190625)
室 繁郎 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60344454)
新宅 博文 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80448050)
長船 健二 京都大学, その他部局等, 教授 (80502947)
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研究実績の概要 |
ヒト未分化細胞(ES/iPS細胞)から発生の段階を踏んだ肺前駆細胞、Ⅱ型肺胞上皮細胞の誘導を行った。肺前駆細胞の段階から3次元でヒト胎児肺線維芽細胞と肺前駆細胞の共培養を行なったところ、球状体が形成され、その一部にSPCの発現が確認できた。(Gotoh S, Ito I, et al. Stem Cell Reports 2014)。引き続き、肺胞上皮細胞の誘導効率を上げる試みの一環としてナノファイバー(NF)上に肺前駆細胞を生着させる方法の検討を行った。また、NFにマトリクスをコートすることでこれらが向上することがわかった。4種の基質の比較を行い、細胞の接着・増殖が最適なものを決定し、培地条件を検討した結果、肺発生に重要な転写因子であるNkx2.1+を維持して培養継続が可能であった。NF上で肺前駆細胞を線維芽細胞の共培養を行ったところ、肺胞上皮細胞誘導効率は低かった。 ヒトiPS細胞から気道上皮細胞の誘導を試み,線毛上皮細胞の高効率誘導が可能となり,三次元培養から二次元培養への展開,さらに線毛上皮運動の評価と線毛運搬能の評価が可能となった(Konishi S, Gotoh S, et al. Stem Cell Reports 2016;6:18-25.)。課題としては,細胞ごとに方向や時相的にランダムに運動している線毛の動きを,協調性のある一方向性の動きのある細胞シートを作成することであり,nanofludicsの技術を用いて克服できれば再生医療などに用いられる可能性が高まると考える。
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