• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

肺発がんドライバー変異であるがん遺伝子融合の発生機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26293200
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

河野 隆志  国立研究開発法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (80280783)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード癌 / 遺伝学 / ゲノム
研究実績の概要

本研究では、肺腺がんの体細胞変化と胚細胞変化(遺伝子多型)の情報を組み合わせることにより、いまだ解明されていない肺腺発がんドライバー変異であるがん遺伝子融合やそれを有する肺腺がんの発生機構を明らかにすることを目的とした。具体的には、①RET,ALK,ROS1遺伝子融合と感受性多型危険アレル保持状態との関連、②他のCancer Census遺伝子群の体細胞変異との関連、③遺伝子融合のゲノム切断点・結合部位の特徴からのゲノム不安定化機序の理解を通じて、発生機序の解明を行うものであった。①に関しては、融合陽性例、陰性例、非がん対照群について、多型アレル分布を比較したが、既知の肺がん感受性遺伝子座やTP53などDNA切断修復やチェックポイントに関わる遺伝子座の関連が融合陽性例で特異的に強いという傾向は見られなかった。一方、EGFR変異がんでは、特異的な感受性遺伝子座が見られた。②に関しては、平成27年度に終了している。すなわち、融合陽性例では、Cancer-census遺伝子の異常が少なく、遺伝子融合を主体として発がんに至る結果を得て、学術論文として発表を行った。これに合致して、融合陽性例特異的な遺伝子異常は見られないという結論を得た。③に関しては、遺伝子融合をもたらす切断DNAの再結合には、非相同末端再結合が主要な経路として関与していることを患者試料のゲノム解析で見出した。CRISPR法を用いて、実際のがん試料で同定された遺伝子融合ゲノム切断点で人工的なDNA切断を生じさせ、ヒト細胞内での融合を発生させる実験系を構築した。その切断点には、非相同末端再結合の痕跡が見られた。よって、融合の発生を分子レベルで証明できたといえる。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Gene aberrations for precision medicine against lung adenocarcinoma.2016

    • 著者名/発表者名
      Saito M, Shiraishi K, Kunitoh H, Takenoshita S, Yokota J, Kohno T
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 107 ページ: 713-720

    • DOI

      10.1111/cas

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Multiplex Diagnosis of Oncogenic Fusion and MET Exon Skipping by Molecular Counting Using Formalin-Fixed Paraffin Embedded Lung Adenocarcinoma Tissues.2016

    • 著者名/発表者名
      Sunami K, Furuta K, Tsuta K, Sasada S, Izumo T, Nakaoku T, Shimada Y, Saito M, Nokihara H, Watanabe S, Ohe Y, Kohno T
    • 雑誌名

      J Thorac Oncol

      巻: 11 ページ: 203-12

    • DOI

      10.1016/j.jtho.2015

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi