研究成果の概要 |
抗リン脂質抗体症候群(APS)モデルマウスとして、動脈硬化モデルに病原性自己抗体である抗リン脂質抗体(aPL)を追加投与したが、血栓発症を認めなかった。病理解析から血栓症の母地である血管内皮細胞(EC)へのaPL結合が乏しかった為と考えた。一方、APSで補体活性化がEC活性化を介し病態発症に寄与しその原因が抗C1q抗体(aC1q)である事を我々は報告した。更に、APSで1次的なEC異常としてeNOS異常が指摘されており、補体活性化と共にEC細胞膜上の陰性荷電リン脂質発現を介しaPLのECへの結合・活性化を容易にしうる。我々はeNOS KOマウスとaPL, aC1qを用いたモデルを検討中である。
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