LMIR3欠損マウスにおいてDSS誘発腸炎の悪化が認められた。大腸マスト細胞におけるLMIR3とセラミドの結合はATPによるマスト細胞の活性化を抑制して腸炎の発症・進展を抑えた。従って、セラミド含有vesicleの投与はマスト細胞の活性化を抑えて野生型マウスの腸炎を改善させた。他方、LMIR3欠損マウスは敗血症性腹膜炎に抵抗性を示した。LMIR3とセラミドの結合は大腸菌に反応してマスト細胞と好中球が産生する好中球遊走因子量を低下させ感染局所への好中球集積を抑制した。従って、セラミドとLMIR3の結合を阻害する薬剤の投与は局所への好中球集積を促進して野生型マウスの敗血症性腹膜炎を改善させた。
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