研究分担者 |
伊藤 有紀 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教 (10608334)
澤崎 達也 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (50314969)
上松 一永 信州大学, 医学部, 准教授 (60262721)
右田 清志 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60264214)
大澤 春彦 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90294800)
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研究実績の概要 |
自己炎症疾患は、周期性の発熱発作を特徴とする難治性炎症疾患である。周期性の炎症発作の直接の原因メカニズムは不明である。そこで、本研究では、自己炎症疾患の疾患責任遺伝子に変異をもつ患者と健常者の発作前後のペア血漿を利用して、コムギ無細胞タンパク質合成技術による試験管内インフラマソーム再構成アッセイシステムで陽性シグナルをもつ活性分画を精製して特定することにより、周期性炎症発作の直接的原因となる発症トリガーを解明する。 これまでに、自己炎症疾患の原因となる責任遺伝子産物のNLRP3, Nod2, NLRC4, Pyrinの試験管内無細胞インフラマソームの再構成に成功した。またそれらの疾患特異的変異体からなる異常インフラマソームの再構成にも成功した。またこれまで、自己炎症疾患の知られていないインフラマソーム関連タンパク質であるAIM2, Nod1やそのほかのNLRP, NLRCタンパク質からなるインフラマソームの再構成にも成功した。これらのインフラマソームに対するリガンドの探索を行い、複数のトリガー物質の同定に成功した。これらの成果は、Journal of Immunological Methods, Scientific World Journal, European Journal of Inflammation, Inflammation and Regenerationなどの学術雑誌に発表した。 リガンドに対する反応性の違いと、タンパク質の安定についての解析も進めているが、リガンドに対する反応性の違いと周期性メカニズムの解明については、今後、細胞や動物モデルの構築を行い、実証していく予定である。
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