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2014 年度 実績報告書

ウイルス感染に対する皮膚自然免疫および内因性免疫機構の網羅的解析とワクチン開発

研究課題

研究課題/領域番号 26293256
研究機関山梨大学

研究代表者

島田 眞路  山梨大学, 総合研究部, 教授 (10114505)

研究分担者 柴垣 直孝  山梨大学, 総合研究部, 准教授 (40262662)
川村 龍吉  山梨大学, 総合研究部, 講師 (70262657)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードHSV / HIV / ランゲルハンス細胞 / 抗菌ペプチド
研究実績の概要

<LL37によるLCsのHIV感染増強メカニズム>
(目的)langerinによって捕えられるHIV粒子はLC内 Birbeck顆粒に運ばれて不活化されるが、これに加えてAPOBEC3G(A3G)はHIVとLCの有力な感染抑制要因として機能する。そこで、LL-37がLCsにおけるこれらの分子の発現に影響を及ぼすか検討した。(結果)LL-37刺激は、langerinとAG3の表現力に影響を及ぼさなかった。しかし対照的に、LL-37はLCsに発現されるHIVレセプターであるCD4とCCR5の発現を有意に増加させた。これらの結果から、langerinまたはA3Gなどの感染制御因子を調整することによってよりはむしろ、HIVレセプターの発現を増加させることによって、LL-37がLCのHIV感染を増強することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

粘膜・皮膚ランゲルハンス細胞(LC)は性行為HIV感染における最初の標的細胞であるため、我々はHSV-2がLCのHIV感染に影響を及ぼすかどうかについて検討した。ヒト表皮内LCにHSV-2、次いでHIVを曝露すると、HSV-2はLCのHIV感染性を有意に増加させた。また、HSV-2は表皮細胞からのLL-37の生産を誘導し、LL-37はLCでHIV感染性を有意に増強した。これらの研究結果から、HSV-2は表皮細胞からのLL-37の産生を誘導し、このLL-37がLCのHIV感染性を増加させることによって、性行為HIV感染リスクを高めることが示唆された。

今後の研究の推進方策

培養による単球由来ランゲルハンス細胞を用いて、HSV-2は表皮細胞からのLL-37の産生を誘導し、このLL-37がLCのHIV感染性を増加させることによって、性行為HIV感染リスクを高めることが示唆されたので、現在ヒト表皮内ランゲルハンス細胞を用いて同様の機序が存在するか検討中である。

次年度使用額が生じた理由

消耗品が予定より安く購入できたため、余剰金が発生した。

次年度使用額の使用計画

上記の余剰金は平成27年度の消耗品購入に使用する予定である。

備考

http://www.med.yamanashi.ac.jp/clinical/dermatol/index.html

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公開日: 2016-06-01  

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