研究課題
DISC1 KDマウスやカルシニューリンKOマウスなどの統合失調症モデルマウスをin vivo 2光子励起イメージングおよび固定標本を共焦点イメージングを行うことで、神経発達に伴うスパインの体積分布の変化を観察した。conventionalなDISC1 KDは、P30以前に既にスパイン密度の減少とともに巨大スパインが観察され、P60の観察ではスパイン密度の減少は増悪していく。P20ごろよりDISC1遺伝子発現が減少するConditional DISC1 KDでは、P60の時点ではスパインの減少は認めらないが、巨大スパインは有意に多いことが明らかになった。巨大スパインの分布は一様にあるわけではなく、DistalなDendiriteにClusterしている傾向が観察された。カルシニューリンKOマウスにおいても、Conditional DISC1 KDと同様に、スパイン密度の低下は見られず、巨大スパインの出現が有意に高いことが見出された。これらのことより、統合失調症モデルマウスの病態生理を担う最大公約数的な表現型は、巨大スパインの出現なのではないかとの仮説を強めるに至った。巨大スパインの影響を見るためには、細胞レベル、および行動レベルの効果を計測する必要がある。そのため、in vivo (Open skull法によるtwo-photon targeting patchclump), in vitro (急性スライス標本)のどちらの条件でも、GCaMP6fイメージングと単一スパインでのEPSCを計測するためのuncaging evoked EPSCを計測する実験系、シナプス光遺伝学などの多角的に解析する実験系の立ち上げを完了した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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