研究課題/領域番号 |
26293261
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
染矢 俊幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50187902)
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研究分担者 |
長谷川 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60282620)
飯島 淳彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00377186)
江川 純 新潟大学, 医歯(薬)学総合研究科, 特任准教授 (80648527)
川嵜 圭祐 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60511178)
北村 秀明 新潟大学, 医歯(薬)学総合研究科, 非常勤講師 (00361923)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症(ASD) / 心の理論 / 霊長類動物モデル / 皮質脳波(ECoG) / 脳磁図(MEG) |
研究実績の概要 |
A.ヒトにおける「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測:「心の理論」能力の有無を、ヒトとサルで共通して施行できるように、言語的教示がなく視線計測で定量的に判別する「非言語的誤信念課題」および、「共同注視」同様に判別する「視線矢印課題」を課題中の脳活動が計測できるように調整した。ミリ秒単位の優れた時間解像度を有する脳磁図(MEG)計および非磁性体視線計測装置のセッティングについて、定型発達者の計測を開始している。 B. マカクザル(サル)における「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測:サルに課題の動画を見せるために、タスク制御システムであるPXIとパソコンを連動するプログラムを作成した。iRecHS2(視線計測装置)をPXIで制御するためのプログラムを作成し、視覚的タスク提示システムであるActive Stimにて非言語的誤信念課題を提示できるように調整した。サルが、ディスプレイに映る動画の範囲内を既定の時間注視し続ける訓練を行っている。平行して脳深部にある視床枕へと電極を設置する方法(部位および術式)を検討し、手術に向けてその準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「A.ヒトにおける「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測」において研究協力機関である国立病院機構西新潟中央病院に設置されているMEG計と非磁性体注視点計測装置(Eye Link)を連動させるためのセッティングすることに時間を要したが、さらにH27年度にMEG本体の基盤交換が行われ、測定器のオペレーションシステムも変わったことにより、Eye Linkとの連動セッティングに微調整を必要とし、予想外に時間を要した。「B. マカクザルにおける「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測」について、ディスプレイに映る動画の範囲内を既定の時間注視し続ける行動実験の準備はほぼ整い、脳深部にある視床枕へと電極を設置する手術、電極設置後に脳活動を測定、「心の理論」の脳基盤を同定した後に用いるウイルス二重感染法による毒素遺伝子の導入のための準備も開始する。
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今後の研究の推進方策 |
「A.ヒトにおける「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測」において、H27年度にMEG本体の基盤交換が必要になったため、非磁性体注視点計測装置(Eye Link)との連動セッティングなど予定よりも時間を要したが、ASD群および定型発達群の研究協力者は確保できており、今年度中に予定対象者数のデータを収集することは可能である。「B. マカクザルにおける「非言語的」誤信念課題中の脳活動および視線の同時計測」においては、概ね計画通りに進んでいる。
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次年度使用額が生じた理由 |
感染症の問題などによりNBRのサルの供給に遅れが生じ次年度に購入が延期されたため。
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次年度使用額の使用計画 |
実験用マカクサル二頭の購入および飼育費に使用する予定
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