研究課題
これまでnestinプロモーターLAT4遺伝子システムを応用して、神経幹細胞特異的にLAT4を発現するノックインマウス(nes-LAT4マウス)を作成して、動物用PETを用いて神経幹細胞のイメージングが可能であることを示したが、SAMP8老化促進モデルマウスでこの手法を試した。その際nestinプロモーターの下流にアミノ酸トランスポーターLAT4遺伝子を配置したレンチウィルス粒子を感染させ、神経管細胞を[18F]FMTで標識して、神経新生の定量解析を試みたが、十分な信号が得られず、神経幹細胞のイメージングは困難だった。一方で、保護性ミクログリア活性に着目した検討から、SAMP8マウスをミクログリアのcannnabinoid receptor type 2(CB2)を標的とする[11C]NE40トレーサーを用いた検討を行った結果、わずかながら[11C]NE40結合が見られることが確かめられた。補足としてTSPOトレーサーである[11C](R)PK11195を用いるとより[11C]NE40結合よりも強い結合が見られるものもあった。この[11C]NE40トレーサ方法を用いてミクログリアイメージングをAD類似老齢サルで検討すると、PIBでAβ陽性の強い個体ほど[11C]NE40活動が高い傾向があることが分かったが、個体数が少ないために結論的なことは言及できなかった。ITAM-Syk 情報伝達系をターゲットとしたプローブは個体画像化では困難だったが、本トレーサーで保護性側面が見られると期待された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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