研究課題
Steady State法におけるMRI信号の理論式による数値シミュレーションを行い、組織のT1値、T2値、MRI撮像パラメータ(TR、TE、FA値)や、O-17のT2緩和能に基づき、様々なO-17濃度における様々な組織(灰白質、白質、脳脊髄液)のMRI信号強度のシミュレーションを行った。その結果、脳の灰白質や白質ではMRI信号強度とO-17濃度との関係がほぼ直線的であることが判明し、回帰直線を求めることができた。脳脊髄液では直線関係は見られなかったが、低濃度では直線的であることがわかった。これらの直線関係から、O-17濃度を定量化する回帰直線を算出した。O-17濃度別ファントムのMRI撮像を行い、シミュレーション結果と実測のMRI信号値との間に良好な相関が確認された。MRI信号強度シミュレーションを過去の撮像データに当てはめ、MRI信号強度からO-17濃度を求める方法として確立した。健常人ボランティアでのMRI撮像を継続し、新しい撮像法(FSE法)にて、より安定したMRI撮像法を確立した。Gd造影剤とO-17の濃度別ファントムを作成し、それぞれの緩和能を算出した。それらのデータから、コンパートメントモデルを用いたO-17水およびO-17酸素ガスの定量解析法に向けて動脈内濃度測定用のMRI撮像法の開発を行った。酸素代謝をターゲットとしたO-17酸素分子を用いた動物実験として、動物への投与方法の検討を行った。O-17酸素ガスのボンベ化や、投与経路としてのパイピングなどの調整・設計などを行った。O-17酸素ガス吸入下でのマーモセットのMRI撮像に向けて、O-17水を投与してMRI撮像を行い、O-17による良好な画像コントラストを得た。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
Magn Reson Med Sci
巻: 16 ページ: 32-37
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巻: - ページ: 印刷中
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