研究課題/領域番号 |
26293295
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
守本 祐司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (10449069)
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研究分担者 |
青木 伊知男 国立研究開発法人放射線医学総合研究所, その他部局等, その他 (10319519)
佐藤 貴浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 教授 (30235361)
木下 学 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (70531391)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 外科 / 光線力学療法 / 感染症 / 細菌 / 免疫学 |
研究実績の概要 |
褥瘡では壊死による組織欠損とともに細菌感染が必発するが、近年の薬剤耐性菌の出現が褥瘡治療への大きな脅威となっている。申請者らは細菌感染症に対する光線力学療法(PDT)の検討を進めており、最近、生体防御能の賦活化に基づく感染抑制の新しい効果メカニズムを発見した。本研究では、PDTによる感染制御及び創傷治癒促進効果を用いた新しい褥瘡治療を開発することを目的としている。 初年度においては、 1.皮下軟部組織の感染症モデルマウスにおけるPDTの検討として:A)治療効率の最大化をもたらすPDT条件を見出した。B)in vivoイメージングシステムを用いてPDTによる感染制御における好中球を中心とした免疫担当細胞の動態を明らかにした。C)好中球遊走・集積にかかわるシグナルを同定した。2.皮膚欠損モデルに対してPDTによる肉芽形成・上皮化促進効果の検証を開始した。 本年度(二年目)においては、 2-2.皮膚欠損モデルに対する上記の検証実験が進展し、PDTによって肉芽形成・上皮化促進効果を引き起こすことに成功し、さらにその効果を決定する条件を明らかにすることができた。3.Compromised hostへのPDT検討として、糖尿病自然発症マウスを用いて皮下軟部組織感染モデルを作製して実験をおこなった。あわせて、免疫抑制剤であるCyclophosphamideを前投与した皮下軟部組織感染症モデルマウスを用いた実験も行った。その結果、光増感剤としてメチレンブルーを用いたPDTによって感染抑制する傾向が認められた。現在、より効果的な光増感剤を探索している。4.平面上に広がりのある褥瘡へのPDTで確実な治療効果を得るための、治療部位への均質な光照射LED光源を構築して、上記した動物モデルへの適用を開始した。あわせて、治療部位の温度変化と連動して照射強度変化できる機構を構築中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載したH26の研究計画2項目およびH27以降の研究計画2項目ともにおおむね達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、褥瘡に対する有効な治療法としてのPDT技術を確立するために、褥瘡動物モデルを作製して、前年度までに得られたPDTの各種至適条件に基づいて治療効果の検証を行うとともに、効率的なPDTの実現のためシステム・デバイスを開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画の当初、H27年度に購入を予定していた赤外線サーモグラフィを購入する必要がなくなったため。施設内に機能として同等の機種があり、これを利用できるようになった。
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次年度使用額の使用計画 |
H28年度において開発経費を必要とする研究項目があるため、次年度使用額をこれに計上する予定である。
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