研究課題
基盤研究(B)
食道癌切除標本および正常食道粘膜から抽出したDNAそれぞれの全ゲノム配列を決定した。食道扁平上皮癌におけるエクソソームシーケンスにより、今回の解析においてもTP53の変異が最多であり80%を超える極めて高い頻度であった。次いでZNF750に変異が多いことを確認した。アレル特異的発現についてそれぞれの変異位置においてDNAとRNAの特異アレルの検出頻度を比較すると、多くの症例で変異をもつアレルが優位に発現していることを解明し、食道癌細胞ではアレル特異的な遺伝子発現が存在し、さらに癌の発生、維持に有利な遺伝子変異をもつアレルを発現している細胞が選択されている可能性が示唆された。
消化器外科