研究課題/領域番号 |
26293309
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
心臓血管外科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
東 信良 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30250559)
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研究分担者 |
内田 大貴 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80422038)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 下肢閉塞性動脈硬化症 / 下肢血行再建 / 静脈グラフト狭窄 / 内膜肥厚 / バイオマーカー / マイクロRNA / 酸化ストレス / エクソソーム |
研究成果の概要 |
静脈グラフトを用いたバイパス術において、グラフト閉塞は再血行再建や下肢切断につながる重大なイベントであるが、その予測や予防手段は未だ実現できていない。本研究では120例を前向き臨床研究に登録し、グラフト閉塞の術前予測因子を検討し、以下の成果を得た:術前血液中の酸化ストレス(d-ROMs)、心不全、女性がグラフト閉塞危険因子として検出された。次世代シークエンスを用いたexosome内microRNAsの網羅的解析によりグラフト不全に関与するmicroRNAsを検出した。 グラフト閉塞のバイオマーカーとして、d-ROMsおよびexosome内miRNAが有力なバイオマーカーとなりうると期待される。
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自由記述の分野 |
血管外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
静脈グラフトの進行性内膜肥厚はおよそ25%程度の症例に発生するとされているが、どの症例に発生するのか未だ明らかではなく、的確なグラフト予後予測が困難な状況である。今回の研究によって、いくつかのグラフト予後予測因子が明らかとなったことで、これらを適切に組み合わせて用いて術前に静脈グラフトを移植した場合の予後を予測できるようになれば、予後不良と予測された症例には別の治療法を選択するなど適切な治療方法の提示が可能となり、患者にも医療コストにも大いに意義がある。 さらに内膜肥厚の発生予測は他の血管治療にも応用可能であり、動脈硬化発生や再狭窄予防などの分野においても学術的価値も高いと考える。
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