研究課題
基盤研究(B)
日本での脳死ドナー不足は深刻であり、心停止ドナーからの肺移植が可能となれば、多くの患者の救命につながる。体外循環装置を用いた肺還流(Ex-vivo lung perfusion = EVLP)は、肺傷害を修復できる可能性を持っている。そこで、心停止ドナーから摘出したビーグル犬肺を体外で還流し、吸入療法を付加し温虚血による傷害を修復する実験を行った。EVLP中にプロカテロール(β-2 adrenoreceptor agonist )あるいは、サーファクタント吸入を行うことにより、温虚血傷害が優位に抑制されることが証明された。この結果は、心停止ドナーからの肺移植の可能性を示唆するものである。
呼吸器外科