研究課題
昨年度より準備を進めていた改良型超音波印加型薬剤投与デバイスに関して2016年6月に特許出願(国内)を行なった。現在、PCT国際出願の準備を行っている状況である。また、先行システムに関して論文報告をした。開発を進めてきた従圧式ポンプに関しては、デバイスとしては完成し、実用化を視野に入れた研究を進めたものの圧上昇時の安全機構として設定した上限圧の関係で、薬剤投与の細径チューブの先端の状況により、薬剤注入が停止してしまうことが新たな問題点として浮上した。超音波印加によりこの問題は解除されるものの、PMDA相談を経て、投薬システムとして超音波印加型薬剤投与デバイスとポンプの双方が新規とすると薬事承認をそれぞれ得る必要があるなど開発が非常に困難な事に加え時間を要するとの指摘を受け、まずは従来の従量式ポンプ(既に薬事承認を得て臨床で使用されている機器)での臨床応用へ向かう方針とした。疾患応用に向けた基礎的研究としては、脳腫瘍分野においては薬剤治療と免疫治療を橋渡しする免疫誘導性共刺激因子(CD40)刺激抗体の局所投与による脳腫瘍治療効果を論文報告した。また、脊髄腫瘍に対する抗がん剤局所投与の治療効果も論文報告した。てんかんに対する抗てんかん剤投与の治療効果に関しては論文投稿を行った。アルツハイマー病に対する治療効果に関しては、アルツハイマーモデルマウスに対するネプリライシン投与を実施した。初期条件では有意な脳内蓄積タウ蛋白量の変化が確認できず、条件変更の上研究継続中である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (1件)
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